西暦2036年。
第三次世界大戦もなく、宇宙人の襲来もなかった、
2011
年現代からつながる当たり前の未来。
その世界ではロボットが日常的に存在し、
様々な場面で活躍していた。

神姫、そしてそれは全高15cm
フィギュアロボである。
"
心と感情"を持ち、最も人々の近くにいる存在。
多様な道具・機構を換装し、
オーナーを補佐するパートナー。


その神姫に人々は、
思い思いの武器・装甲を装備させ、戦わせた。
名誉のために、強さの証明のために、
あるいはただ勝利のために。

 

オーナーに従い

武装し戦いに赴く彼女らを

人は『武装神姫』と呼ぶ

 

 

(武装神姫公式サイトより抜粋)

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今回、上記の神姫の解説を見ていて考えたことが

彼女たちが持つ「心」が果たして「ヒトの心と同じものだと言えるのか」という疑問

 

これは神姫に「リミッター」が存在しない、ということによって生じてくる問題です。

 

これが示すことは、

神姫は「そんな物が無くてもヒトの手によって制御が可能であること」を意味し

また神姫が「商品として完成された機械」であることを示していると考えられます。

 

こう考えると、神姫の心は

人間の「心」と呼ばれる物に似せた「プログラム」と言う方が正しい

といえるのでは?というのが出発点。

 

では神姫の心は何故ヒトのそれと異なると考えられるのか。

この根底には「ヒト的な心」というか「自我」を持った機械は

『機械として人間社会に放つにはあまりに危険すぎる』

という問題があります。

 

何故機械が「自我」をもってはいけないのか?

幾つかの「心」を持つロボットと比較してみましょう

 

『火の鳥』に登場するロビタは自我の下人間に反逆を起こし

投身自殺を敢行。

 

ロボット刑事を始めとした超AI搭載の勇者ロボたちは

自分自身と葛藤や苦悩と言った「悩む」という

負の思考形態が可能

 

メダロットはそのリミッターが外れた時、最早ヒトの手に

負えるものでは無くなり、メダロット7終盤では

それによって世界的な混乱が生じていました。

 

フォンブレイバーにおいては制限回路を外されたフォンブレイバー01は

ニンゲンを試し、その「心」をより理解しようと犯罪に加担します。

 

これらのことを端的に表していると言えるのが

メダロット7内における研究員のコトバです。

 

『メダルは高度な演算能力を備えている、

しかし固有の意志を持つがゆえに

コンピューターとして利用するには信頼性は低い』

 

 

そう、自分の意志で機械が勝手に判断し動けば確かに便利です

しかし、そこに人に近い「心」が有るとするならば

到底私たちは安心して生活することなど出来ないでしょう。

ちょっとした気まぐれで信号が変わらなかったり、

ブレーキの利きが遅れたりしていたら

私達は「コンピューターによる制御」に安心する事などできません

「心」を持たないからこそ、各種作業や危険な部分の制御などを任せられるのです。

『機械は手を抜かない』ってことですね

(『サスピション』に出てくる料理ロボットは「手を抜かない」好例)

 

神姫の中にはマスターに対して攻撃的な「性格」の物もいます

しかし次第に擦り寄ってゆく。

つまり「マスターに自身を最適化させている」のです。

それは恐らく彼女たちの「意識」には上らない

しかし、奥に仕込まれたプログラムによって

制御されているのやも・・・。

 

実際、神姫のゲームなどの中では

「神姫とマスターの相性が最悪で言葉すら交わさない」

という事例がみられないので何とも言い難いのですが・・・

 

でも、そうなると神姫のオーナーは

「リセット」

してしまうのでしょうか?

 

以上から考えると。

乱暴な言い方をすれば

「神姫は『ヒトのように』裏切らない」ロボットである。

しかし、それは厳密に言えば、ヒトの持つ「心」とはまた別の

コントロールされた「反応」で動いている機械でしかないのかもしれません

 

それと理解しているのか、

それともその世界に触れる人たちは、ヒトと同じ心が有ると考えるのか。

「心が有る」という事が何を意味するのかも考えないままに・・・

 

公式で言及されていないので以上は完全な妄想です

しかし・・・つい、考えて見たくなってしまうのです・・・。