「また、ミナモさん部屋散らかして〜・・・

・・・ん?この紙・・・なんだろ?」

 

 

 

結晶精霊(エレメント)に関する観察・考察記録〜

 

はじめに

私は今回、未だ持ってその正体の多くが謎に包まれている存在「エレメント」

との遭遇・生活を共にするという極めて稀有な機会を得た。

本文はその生活の中で彼らの生態の観察、またそこから得情報に基づいた

考察を行なう物である。

現在、彼らについてヒトが知り得る知識は少ない。この観察、考察の記録が

他の研究者たちの一助とならんことを切に願う。

 

 

第一章 「エレメント」に関する基礎情報

 

第一節     現状確認

 

現在エレメントと呼ばれる存在について分かっていることは、「個」という意識を

有する事、種や科において一般的に呼称される生態系とは異なる一群である

とされること、そして最大の特徴として機士が駆る機体と融合することによって

大規模な魔導力行使を可能にするという点である。

現状明らかとされているこれらの事項を基礎に、

今回私は観察・考察を進めていった。

 

生態の基本構造について

今回私が共に暮らしているエレメントはその生態上「羽毛」にあたると思われる

部分が定期的に抜け落ちている。そして今回その抜け落ちた羽毛が「風化」

する前にリアクターメタル式検出器で計測したところ、どうやらエレメントの

体はアルケメタルで構成されているらしいことが確認できた。以下のグラフが

生体物質、金属(FeMgAlTiAgAu)機体(Ar)、エレメントの振動数

測定の結果である。

 

(空白がある、まだグラフは貼られていないようだ)

 

この結果より、エレメントはその全身をアルケメタルによって構成している

らしいことが確認できた。しかし、この結論からはアルケメタルの硬度について

の疑問が生じる。実際に触れた感触から、今回エレメントの体は生物と

同じような質感と熱伝導を持っていることが確認できた。

羽毛部位:生物の鳥と同じような手触り、熱伝道

内・・・(掠れて読めない)

しかし、機体に用いられているアルケメタルの熱伝導は

高い柔軟性を持つ2型アルケメタルにおいてもFeと同程度で

 

 

 

「あれ・・・ここページが抜け落ちてる

まぁいっか、次はっと・・・」

 

 

第二節 生態について

 

エレメントは基本的に「食事」にあたるものは必要ない。これはエレメント

「ルーイヒ」の観察から得られた結果である。彼らエレメントはどうやら

大気中に分布している魔導力を体内に吸収し、それを内部で励起させる

ことで活動のためのエネルギーを得ていると考えられる。

つまり「機体」と似た原理で生体の維持を行なっていると考えて良いだろう。

ただその状態の維持にも特別な労力を使用することは無いため、

生物的な寿命という概念は持ち合わせていないと考えられる。

一方でエレメント「けぃら」の場合、積極的に捕食行動と思われる物を行なう

傾向にあるが、これは食物自体から栄養をとっている訳ではなく「食べる」

という意識に基づいた行動を起こすことで励起した魔導力の接種効率を

上げていると考えられる。これは彼女が積極的にスキンシップを図ってくる

ことも大きく関係しているだろう。食べる、甘えるなどの積極的な「行動」が

周囲の魔導力を微弱ながら励起状態にすることを

本能的に感じ取っている可能性がある。

 

 

第三節 メタライズアニマとエレメントの差異

 

エレメントとはメタライズアニマに1st、2ndフォームが付加された結果

生まれた物だと考えられる。

つまり1st2ndフォームとは魔導力を自己吸収するための形態であり、

その結果生体を結晶化して捕食する必要が無くなり、かつこちら側の

世界でも実体を長時間保つことが可能になった形態だと考えられる。

 

・・・

・・・ ・・・

 

「ふむふむ・・・」

「・・・何をやっている?」

「・・・えと、ミナモさん・・・これはですね・・・」

 

(その後しばらくお小言を言われましたとさ)