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'12/8/21

助命で譲渡の猫を虐待死疑い


 広島市南区の30代男性が、飼い主のいない猫を収容する市動物管理センター(中区)などから譲り受けた複数の猫を虐待し、死なせた疑いがあることが20日、関係者への取材で分かった。広島県警は動物愛護法違反などの疑いで捜査している。

 市によると、男性は2〜7月、同センターから猫3匹を譲り受けた。男性は中国新聞の取材に対し、ほかにも昨年9月以降、動物愛護団体などから少なくとも2、3匹を引き取ったと説明。すべての猫について「しつけのつもりが度を越してエスカレートした。殴ったら死んでしまった」などと話した。県警は、男性から任意で事情を聴く。

 関係者によると、今月14日、市内のNPO法人に「男性に預けた猫が急死した」という連絡が寄せられた。同法人の職員が17日、男性方を訪問。事情を尋ねたところ、引き取った猫を殴るなどして死なせたことを認めたという。

 男性は市にも虐待を認めているという。取材に対しては「確かに自分は猫に手を加えて殺した」とも述べた。

 市によると、同センターが1年間に引き取る猫は約1500匹。一方で、センターには30匹分の保護施設しかない。年間50〜100匹を新たな飼い主に譲っているが、多くは殺処分されるという。

 センターは「命を助けてもらうことが譲渡の目的。虐待は想定しておらず、事実関係を確認したい」としている。




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